ミネラルが、筋トレをしている人には欠かせない栄養素であることをご存知でしょうか?
プロテインやEAAなどのサプリは有名ですが、ミネラルに関してきちんと理解している方は少ないのではないのでしょうか?
例えば、こういったことで悩んだことはありませんか?
✅ プロテインを飲んでいるのになかなか筋肉がつかない・・・ ✅ 疲れやすいし、疲れがとれにくい・・・ |
もし思い当たれば、ミネラル不足が原因の可能性が高いです。
そこで本記事では、ミネラルの効果と効果的な摂取方法を解説します。
本記事を参考にしてビタミンを理解し、正しく摂取していきましょう!
ミネラルはどういうものなの?
まず、ミネラルが筋トレ効果を高めるのに役立つメカニズムを説明します。
人が生きていくためには「酵素」が必要となります。
酵素は消化・吸収・代謝といった体の中で起こる化学反応時に使用され、タンパク質とミネラル(またはビタミン)を材料として生成されます。
酵素 = タンパク質 + ミネラル または ビタミン
つまり、タンパク質だけとっていてもミネラルやビタミンが不足していると酵素が十分に作れず、体の成長や免疫反応といった反応に影響が出ることになります。
よって、筋トレをしてプロテインやEAAを飲み、食事を十分にとっているのに筋トレ効果が出ない・力が出ない・疲れがたまりやすい、と感じている原因はミネラルやビタミン不足の可能性が高いです。
なおビタミンに関しては下記記事にまとめていますので、合わせて確認して下さいね。
本記事では「ミネラル」中心にお話します。
ミネラルってよく聞くけど、イメージわかないな・・・
筋トレに効果的なミネラルには何があるの?
筋トレに効果的なミネラル・・・、それは「亜鉛」「マグネシウム」「鉄」になります。
なぜなら、亜鉛とマグネシウムは様々なホルモンを作るのに必要で筋肉の働きを保つ役割があり、鉄は酸素を運ぶだけではなくエネルギーを作りだすための必須成分だからです。
そうした筋トレ効果を高めるのに役立つ亜鉛・マグネシウム・鉄に関して、詳しく説明していきます。
亜鉛にはどんな効果があるの?
亜鉛は体内の数百にもおよぶ酵素の構成要素として、様々な反応に関わっています。
例えば、アミノ酸からのタンパク質の再合成やDNAの合成に使われ、体内の新しい細胞が作られる組織や器官では必須のミネラルです。
亜鉛の効果と亜鉛不足で起きる症状をまとめると次のようになります。
亜鉛不足で起きる症状
亜鉛の効果 | 亜鉛不足で起きる症状 |
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亜鉛は大切なミネラルなんだね!
亜鉛を摂取することで筋トレだけでなく健康面でも良い影響が出てきますので、意識してとりたい栄養素になります。
摂取量やタイミングは?食事からは採れないの?
結論として、1日30mgを夜寝る前にサプリで摂取しましょう。
まず摂取量は、18〜69歳の男性で10mg、女性で8mg(*1)とされています。
ただ、筋トレをする人は30mgを目安に摂取した方がいいです。
なぜなら、亜鉛は汗の中に多く含まれ、発汗量に対して体外へ流出する量も増えるからです。
つまり、運動強度が高くなるほど体内消費量が増えますので、標準の摂取量では亜鉛不足を引き起こす恐れがあります。
よって、1日30mgを摂取しましょう。
標準摂取量より多いけど、過剰摂取の心配はないの?
過剰摂取に関しては、亜鉛で副作用(悪心・嘔吐・食欲不振・下痢など)が起きるのは、1日60mg以上を長期間継続して摂取した時(*2)と報告されております。
よって、30mgを摂取しても副作用の心配はありません。
ほっ
次に摂取タイミングは寝る前としましょう。
なぜなら、夜飲むことで体内に吸収されやすく、翌日体内に亜鉛が満たされた状態を作ることができるからです。
筋トレをする際に亜鉛が体に満たされた状態であるのが理想となるのですが、そうした状態を夜亜鉛を摂取することで作り出せるということになります。
もし1粒あたりの含有量が低いサプリを摂取する場合は、朝・昼・晩に摂取することでよりそうした状態を作り出せます。
ただ多くのサプリは1粒あたりの含有量が多いため、1日1粒の摂取になるかと思います。
最後にサプリか食事かですが、下記表は亜鉛を多く含む食品の例になります。
※含有量は「簡単!栄養andカロリー計算」を参考にしております。
食品 | 100g中の亜鉛含有量 [mg] | 30mg摂取に必要な摂取量 [g] |
---|---|---|
牡蠣(生) | 13.2 | 227 |
豚肉(レバー) | 6.9 | 435 |
牛肉(肩) | 4.9 | 612 |
牛肉(肩ロース) | 4.6 | 703 |
牛ひき肉 | 4.3 | 714 |
卵(卵黄) | 4.2 | 652 |
上表を見て、毎日食事で十分摂取できる方はサプリなしで問題ありません。
ただ、毎日食事で摂取して行くのはかなり大変かと思いますので、サプリからの摂取をおすすめします。
以上より、亜鉛は1日30mgを夜寝る前にサプリで摂取しましょう。
もしサプリをお探しの方は、下記におすすめサプリをまとめていますので参考にして下さいね!
マグネシウムにはどんな効果があるの?
マグネシウムは体内の300種類もの酵素の働きを助け、生命維持に必要な様々な代謝に関わっています。
マグネシウムは体内で約60%が骨に、残り40%は筋肉・脳・神経に存在しています。
もし筋肉・脳・神経内のマグネシウムが不足していると、骨からマグネシウムを取り出して常にマグネシウムの量を一定に保とうとするほど、大事なミネラルになります。
マグネシウムの効果とマグネシウム不足で起きる症状をまとめると次のようになります。
マグネシウムの効果と不足した場合起きる症状
マグネシウムの効果 | マグネシウム不足で起きる症状 |
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マグネシウムは大切なミネラルなんだね!
マグネシウムを摂取することで筋トレだけでなく健康面でも良い影響が出てきますので、意識してとりたい栄養素になります。
摂取量やタイミングは?食事からは採れないの?
結論として、1日200〜300mgを起床時または夜寝る前にサプリで摂取しましょう。
まず摂取量は年代毎にばらつきがあり、表でまとめると次のようになります。
※表の数値は「日本人の食事摂取基準(2020年版)」(*1)による。
性別 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
年齢 | 推奨摂取量[mg] | 推奨摂取量[mg] |
18〜29歳 | 340 | 270 |
30〜49歳 | 370 | 290 |
50〜69歳 | 350 | 290 |
70歳以上 | 320 | 270 |
摂取上限量には特徴があり、食事からの摂取に関しては上限はないですが、サプリからの摂取に関しては350mg/日という上限があります。
サプリの摂取上限量を守っていれば、食品と合わせた時に表の推奨量を超えても健康上は問題ありません。
1日200〜300mgとしているのは、そうした特徴とマグネシウムが比較的食品から取りやすい栄養素のためです。
下表にマグネシウムが多く含まれる食品をまとめます。
※含有量は「簡単!栄養andカロリー計算」を参考にしております。
食品 | 100g中の亜鉛含有量 [mg] | 200〜300mg摂取に 必要な摂取量[g] |
---|---|---|
あおのり(乾) | 1300 | 15〜23 |
干しえび | 520 | 39〜58 |
きな粉 | 240 | 83〜125 |
スパゲッティ | 55 | 364〜546 |
玄米 | 49 | 408〜612 |
鶏ささみ | 31 | 645〜968 |
ただ、マグネシウムの体内濃度は早朝と午後3〜5時頃に低下する傾向があるため、起床時または夜寝る前に摂取するのが効果的になります。
起床時や就寝前に300mgほどのマグネシウムを毎日取り続けるのは難しいかと思いますので、サプリから安定して摂取した方が良いでしょう。
よって、1日200〜300mgを起床時または夜寝る前にサプリで摂取しましょう。
もしサプリをお探しの方は、下記におすすめサプリをまとめていますので参考にして下さいね!
鉄にはどんな効果があるの?
鉄は赤血球の主成分であるヘモグロビンの構成要素で、体内への酸素の運搬・酸素を使ったエネルギー代謝において必須のミネラルになります。
鉄は体内で約70%がヘモグロビンに存在し、残りの約30%は肝臓・脾臓・骨髄中に貯蔵鉄として蓄えられています。
血中の鉄が不足すると貯蔵鉄から鉄を取り出して、生命活動の維持を行っています。
そんな鉄が不足した場合、下記の症状がおきます。
鉄不足で起きる症状
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鉄は大切なミネラルなんだね!
筋トレを行うと筋肉が増え、そしてその筋肉を動かすためのエネルギーと酸素が必要になります。
激しい運動、筋肉量の増加に見合った血液が必要となりため、その材料となる鉄の必要量も増加します。
よって筋トレを行う方は意識して取りたいミネラルになります。
摂取量やタイミングは?食事からは採れないの?
結論として、筋トレを行う朝または前日の夜や生理時にサプリで摂取しましょう。
また、筋トレをする方の摂取量に関しては次のとおりです。
なお下記数値は「うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった (光文社新書)」を参考にしております。
筋トレをする方の鉄摂取量目安
男性の場合 女性の場合 |
一般的な摂取量の目安は、男性が7〜10mg、女性が10〜14mg(*1)となります。
しかし筋トレを行う場合は男女ともに30%ほど多くの鉄が必要となり、貧血気味の人はさらに摂取が必要ということになります。
また、女性の場合生理があるため鉄不足に陥りやすいです。
そのため、生理期間中は30〜40mgの摂取が必要となります。
鉄サプリを摂取する上で注意したいのは、毎日摂取する必要は必ずしもないということです。
なぜなら、鉄は食事から比較的摂取しやすいからです。
下表は鉄が多く含まれる食品をまとめたものです。
※含有量は「簡単!栄養andカロリー計算」を参考にしております。
食品 | 100g中の 鉄含有量 [mg] | 男性 | 女性 | ||
---|---|---|---|---|---|
13mg摂取に 必要な摂取量[g] | 20〜30mg摂取に 必要な摂取量[g] | 18mg摂取に 必要な摂取量[g] | 30〜40mg摂取に 必要な摂取量[g] | ||
豚肉(レバー) | 13 | 100 | 154〜231 | 139 | 231〜308 |
鶏肉(レバー) | 9 | 145 | 223〜334 | 200 | 334〜445 |
卵(卵黄) | 6 | 217 | 334〜500 | 300 | 500〜667 |
あゆ | 5.5 | 237 | 364〜546 | 328 | 546〜728 |
あさり | 3.8 | 343 | 527〜790 | 474 | 786〜1053 |
牛肉(ひれ) | 2.8 | 465 | 715〜1072 | 643 | 1072〜1430 |
上表から、肉・魚介類・卵・大豆製品を日頃から食べている人であれば、通常時なら鉄欠乏に陥ることはないです。
ですので、筋トレを行う時や生理時など鉄が不足しがちな時に摂取するという意識を持ちましょう。
ここで、鉄といえば「ほうれん草」や「のり」を思い浮かべる方も多いかと思いますが、実はこういった野菜や藻類に含まれている鉄は吸収率が悪いです。
え・・・、そうなの?
食品に含まれる鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があります。
ヘム鉄は肉・魚介類に多く含まれており、体内での吸収率は15〜35%で食事内容による影響を受けにくいです。
一方非ヘム鉄は野菜類・藻類・大豆製品に多く含まれており、体内での吸収率は2〜20%で食事内容によって吸収率が大きく変わります。
ですので、鉄を食事から摂取するのであれば、肉・魚介類から取りましょう。
サプリの摂取タイミングは、筋トレを行う朝か前日の夜に摂取しましょう。
これは、筋トレ後の鉄欠乏を防ぐためです。
以上より、筋トレを行う朝または前日の夜や生理時にサプリで摂取しましょう。
もしサプリをお探しの方は、下記におすすめサプリをまとめていますので参考にして下さいね!
まとめ:ミネラルの効果を理解し 正しく摂取しよう!
ここまでの内容をまとめます。
まず、ミネラルを摂取すべき理由はミネラルが酵素の材料となるからです。
酵素は消化・吸収・代謝といった体の中で起こる化学反応時に使用され、タンパク質とミネラル(またはビタミン)を材料として生成されます。
酵素 = タンパク質 + ミネラル または ビタミン
つまり、タンパク質だけとっていてもミネラルやビタミンが不足していると酵素が十分に作れず、体の成長や免疫反応といった反応に影響が出ることになります。
よって、筋トレ効果を最大限に得るためにはミネラルやビタミンの摂取が必要となります。
*ビタミン関しては下記記事にまとめておりますので、合わせて確認して下さいね。
そして、筋トレに効果的なミネラルは「亜鉛」「マグネシウム」「鉄」になります。
なぜなら、亜鉛とマグネシウムは様々なホルモンを作るのに必要で筋肉の働きを保つ役割があり、鉄は酸素を運ぶだけではなくエネルギーを作りだすための必須成分だからです。
・亜鉛
まず亜鉛は、体内の数百にもおよぶ酵素の構成要素として様々な反応に関わっております。
その他にも摂取により様々な健康効果が得られるますので、意識して取りたいミネラルになります。
サプリでの摂取の場合、1日30mgを夜寝る前に摂取しましょう。
おすすめサプリは下記記事にまとめておりますので、参考にして下さいね!
・マグネシウム
続いてマグネシウムは、体内の300種類もの酵素の働きを助け、生命維持に必要な様々な代謝に関わっています。
マグネシウムも摂取により様々な健康効果を得ることができますので、意識して取りたいミネラルになります。
サプリでの摂取の場合、1日200〜300mgを起床時または夜寝る前に摂取しましょう。
おすすめサプリは下記記事にまとめておりますので、参考にして下さいね!
・鉄
最後に鉄は、赤血球の主成分であるヘモグロビンの構成要素で、体内への酸素の運搬・酸素を使ったエネルギー代謝において必須のミネラルになります。
通常の方であれば鉄不足に陥ることは少ないですが、筋トレをする方は1日の推奨摂取量より多くとる必要があります。
よって、鉄不足にならないようにサプリで意識して摂取することが大切になります。
サプリでの摂取の場合、筋トレを行う朝または前日の夜や生理時に摂取しましょう。
おすすめサプリは下記記事にまとめておりますので、参考にして下さいね!
以上になります。
ミネラルの効果を理解して正しく摂取し、筋トレ効果を高めていきましょう!
参考文献
*1:日本人の食事摂取基準(2020年版), 構成労働省
*2:厚生労働省、「統合医療」情報発信サイト